2020年2月25日火曜日

【macchi cycles】自転車フレームを制作してもらった話【オーダーメイド】



最強のやつを作ってくれ!
ってオーダーしたら最強のやつが出来上がって来ました!
今回はそんな新しい愛車の紹介とオーダーしてから完成までの約半年間のお話です。



◼️最強な「ウチの子」を作りたい


経緯としては見出しの一言が全てです(完)

ロードバイクに乗り始めて4年が経ち、そろそろ今の車体は休ませてあげようかなと思いまして次のフレームを探し始めました。
有名メーカーのカーボンバイクは「間違いない」選択肢ではあったのですが、、

「どれも好みじゃなねぇなあ」

というわけで次もクロモリに乗る決意を固めました。
(クロモリというのはクロームモリブデン鋼の略で・・・(以下略)(ぐぐれ) )
もともと「373さんがクロモリ以外乗ってるの想像できねぇwww」っていろんな方から言われていたってのもあるんですが。

クロモリのロードバイクも数は少ないですが根強い人気もあり各メーカーから販売されています。その中で「走れるクロモリ」となるとcinelliの「nemo tig」「vigorelli」あたりが有力候補でしたが、

cinelliのクロモリロードたち。かっこいい


「高い買い物だし少しでも不満点を残したくない・・・」

「どうせなら車体の色も好みのものにしたい」



もうオーダーフレームしかないね!
とことん自分の好きなやつにしてやりましょう!


最強のうちの子をつくる計画が立ち上がったのである。
(オーダーメイドフレームとは:市販の自転車とは違ってミリ単位でサイズの調整、乗り方に応じたパイプ選び、好みのカラーで職人さんに作ってもらうやつのこと(雑な説明だな。。))


◼️自転車工房えらび






制作をお願いしたのは滋賀県信楽に工房を構える「macchi cycles(マッキサイクルズ)」さま。
オーダーフレームを制作している工房は日本各地にたくさんあり、関西だけでも「extar proton」「corner」「vivalo」「tada」・・・とある中でmacchiさんにお願いしたのは、自転車において私が一番信頼しているK&M CYCLEの立具店長さまが「信頼できる」とおっしゃっていたから。
悪いものには「悪い」とはっきり評価を下す店長が「良い」っていうんだからそれは本当にいいんだろうって。
フレームの料金的にも予算内でしたのでmacchiさんに決めました。
お金の話だいじ。


◼️オーダー


オーダーの話をお店に伝えたのは7月初旬でした。
工房に直接伺った方がいいのかなと思っていましたが、K&Mさんで私の要望をまとめて伝えてくださるとのこと。
自分の要望をちゃんと伝えるのってやっぱり難しいので、見知った方が間に入ってくださるのはありがたいですね。

私からお願いしたのは

・快適性より走行性能
・加速の反応がいいやつ
・リムブレーキ
・カーボンフォーク(1-1/8)
・ヘッドチューブ長め
・インテグラルヘッド
・スローピングトップチューブ
・FD直付け
・リアブレーキケーブル内装



以上
(上から順に優先度が高い)

これくらいでしょうか。
これが多いのか少ないのかわかりませんが、こだわりを詰め込みました。
使用するパイプの種類や太さに関しては知識がないのでビルダーさんにおまかせです。

そのあと身長、股下の長さ、腕の長さなどいくつか採寸していただいて、その日は完了。


◼️オーダーその後


オーダーをお願いして数日、工房から返事が来たとのこと。

お見せしていいのかわからないので非公開

仕事はやっ!?
オーダーした内容がCADで再現されてる!
私の要望を全て取り入れて下さった上で、各チューブの長さ、角度などが明記されています
こうやって設計されてるのかー。わくわくしますねー

「何か注文つけるところあります?」って聞かれたので「トップチューブのスローピングをもう少し角度つけてください」とだけお願い。

もうここまできたら妥協はしませんぜ。


スローピンクこれくらい.png


◼️なぜリムブレーキ


少し話が逸れますがリムブレーキを選んだ理由について。

ここ2年くらいで一気にロードバイク業界のディスクブレーキ化」が進みました。
かっこいい

「ブレーキレバーの引きの軽さ」「天候に左右されないブレーキフィーリング」「スルーアクスルによる足周りの剛性アップ」など得られる恩恵が魅力的で各メーカーもこぞって新フレームをリリースしています。
周囲のディスクブレーキ使用者からも不満点が聞こえてこないので、いい進化なんだと思っています。

ですが、それはメーカーのカーボンフレームに於いてのお話。
オーダーのクロモリディスクロードはまだ完成形の域に達していないのでは?というのがわたしの意見です。

カーボンフレームのディスクロードも最初に開発されたモデルはどのメーカーも「重い」「乗り味が悪い」「左右で剛性が違う」など様々な問題を抱えていました。
いま流通しているディスクロードの大半は、そんな失敗作とも言える状態から数年におよぶ研究開発を経てやっと完成した叡智の結晶なわけです。

めちゃめちゃ賢い研究者が最新の研究施設で何年もかけて作ったものにそこらへんの町工場が対抗しようと思っても難しいじゃないですか。


リムブレーキではロードレーサーが生み出されてからの100年以上のノウハウが蓄積されていますが、その恩恵に預かれないディスクロードではまだ戦えないなと。

それとですね、
一番大事な問題点があります


ディスクロード用に新しいパーツを買う金がない


まあ結局これです。泣
↑で偉そうなこと言ってますが、消去法でリムブレーキしか選択肢がなかったわけです。。
というわけで今使っているパーツをそのまま移植することにしましたとさ。


◼️塗装


またオーダーの話に戻ります。
オーダーから5ヶ月経った11月はじめフレームが出来上がったので塗装業者にフレームを送ります」との知らせが。
おお!ついに!!
塗装案はオーダー時に渡していましたが最終確認として塗装の見積もりをいただきました。


 オーダー時に提出した塗装案

妥協しない!と決めたので塗装も気合の入ったやつを。







ピンククロームと呼ばれるピンクのカラーメッキ。
インスタグラムなどでかっこいい塗装をひたすら検索して悩んで決めた色でした。



実際のところクロームカラーの自転車はあまりヒットせず。代りにクルマやプラモデルなどの模型、それとネイルアートが出てくるのですが塗装の面積によって見え方がかなり違うという発見もできました。
細いフレームならそこまで派手になり過ぎないだろうと判断し、いくつかサンプル写真を添えてお願いしていました。
サンプル:百均で売ってた鈴

で、肝心の見積もりなんですけど

・・・

見積もりの写真(一番上のやつ)


!!!!!!??
たっっっっか!

高額になるのは覚悟はしていたんですけどね。想定していた上限ギリギリでした。あぶない
ネックになったのはフォーク。
鉄と違ってカーボンにメッキ塗装を施すには非常に手間がかかる作業が必要で、もちろん追加料金が発生します。

まず前提として
・塗装代が2〜3万円
・通常のメッキ塗装でプラス3万円くらいのアップチャージ料

それに上乗せされるかたちで
カーボンへのメッキ塗装(銀鏡塗装。たいへん高額)
特殊塗装したフォークとフレームの色味を合わせる作業(とても大変)

計10万円。
はい、納得の価格ですね。

他にも妥協案を提示いただきましたがいちばん仕上がりのいい銀鏡塗装をセレクト

もう後には引けない!!!
フレームの代金と合わせたらそこそこのカーボンフレームが買えちゃう金額になっちゃいました。。
だ、妥協はしないって決めたから(震え声)


◼️完成間近


塗装屋さんが繁忙期でなかなか仕上がって来なくて、当初の完成予定から1ヶ月ほど経った1月末
インスタグラムに私のフレームらしきものが映った動画がアップされました。




どこの塗装屋さんか聞かされていなかったので毎日「#銀鏡塗装」で検索していて発見。
東京のz-worksさん。競輪のフレームなどに複雑な塗装の実績のある塗装屋さんです。

私のフレームだとはどこにも記載されていませんでしたがこれ私のやん?」って確信がありました。
こんな色のフレームなかなかオーダーないでしょ(実際そうでした)

やっとできあがったーーー


◾️届きました!


前述のインスタ投稿があってから2週間後の2月13日
立具店長から連絡が。
店長のアイコン隠すの忘れてた。まあいっか

やったーーー

早速、その日の夜に現物の確認に。





エモエモのエモ。
最高。
好き。

◼️結論


8ヶ月は長かった。。

それでも、こだわりの品がこうやって手元にやってくるとそれだけで感謝の気持ちしか湧いてきません。

こちらの要望を具現化してくださったmacchicyclesの植田さま

希望の色に完璧に仕上げてくださったz-worksさま

今回のオーダーに関して親身に相談に乗ってくださったK&M CYCLE立具店長

私と同じくらい完成を待ちわびてくれた自転車仲間のみんな

あと配送の人とかなんかいろいろな人たち(?)

ありがとうございました!!
おかげで最強の一台ができあがりました。
ぺこり

組み上げ→実走編に続きます。(ブログ執筆時まだ乗れていません泣)

0 件のコメント:

コメントを投稿